ニューフィルム・ジャパン 日本招待部門
Eプログラム「狩猟するイメージ」
東京 04.29, 05.02 京都 05.19 福岡 06.04 愛知 06.20
日々”hibi”AUG 6 years mix [2008-2013]/ 50’00”/2013/digital
8月の日々。毎日15秒ずつ撮影したカットを31日間つなげることで生成される即興映画です。
2008年から2013年までに制作した6作を “6 years mix” としてまとめました。
毎日の撮影は、月齢をもとに決められた時刻に行いますが、撮影についてその他の制限は設けていません。
編集作業は、すっかり忘れてしまった光景を再発見しながら、毎年12月にまとめて行っています。
<作品について>(2014年5月) 2004年に制作した映画『日々"hibi"13 full moons』との関係など
長編化する個人映画・実験映画
今年の上映作品には中長編が多い。一般公募ノミネート作品、日本招待作品ともに見られる傾向で、ノミネートに至らなかった一般公募部門の応募作品にもこの傾向は顕著にあった。これは日本作品に限らず、海外招待作品にも共通する現象だ。
そうして中長編作品でとりわけ目を引くのは長期撮影によるパーソナル・ドキュメンタリー群である。日本招待作品で言えば、前田真二郎『日々”hibi”AUG 6 years mix [2008-2013]』、大木裕之『メイII』、このジャンルの先行世代のかわなかのぶひろの「痕跡 imprint 内藤陳がいたー(完全版)」、一般公募ノミネート作品では齋藤正和『休日映画2009-2013』などである。ビデオ草創期からの膨大なフーテージを再構築するかわなか作品、コンセプチュア ルで即興的な前田作品、5年間の5月を独特の感性で紡ぐ大木作品、家族をモチーフにしながら外界との回路を示す齋藤作品と、その表現としての形はどれも まったく異なる。その見比べを是非お勧めしたい。手塚眞の『惑星TEトLA』もそのパーソナルな精神という意味では重なってくるのかもしれない。
ドラマ的な作品も多彩だ。ノミネート作品では『みちくさ』(中尾広道)『残光』(広田智大)、招待作品であれば『最後の天使』(伊藤高志)、『Rabbit』(徳本直之)などである。テレビなどの既製ドラマとは対極的なナラティブ表現にも注目していただきたい。
今年の日本作品は、一般公募ノミネート作品が16作品、日本招待作品が31作品(内インスタレーションが 2作品)の47作品、全11プログラムで構成される。
/ IFF2014 パンフレットより